Dr.HARUDr.HARU
一ノ瀬の日々。
[1]
[2]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
その背中はいつの間にか、気が付けばいつも目の前に居た。
意識せずとも自然と目に写ってしまう、大きな背中。
いつも視線の先にある訳は、きっと人より大きく目立つから、という理由なんかではなく。
自分が、その大きな大きな背中を、求めてしまっているから、なのだろう。
人に背を向けることは、彼にとっては危険を伴うことである筈なのに。
それでも、いつも。
当たり前のように、自分の前に、居てくれた。
『忍者』という職業である彼がこういう態度を取ってくれることは、きっととても珍しいこと。自分に簡単に背中を向けてくれるということは、そのとんでもなく珍しい、『信用』を得ているということ。
とてもとても、名誉なこと。
大きな背中は丈夫だから、たくさんの荷物を抱えているのだろう。たくさんの荷物はとても重い筈なのに、そんなことはおくびにも出さず軽々と持ち上げているように見えるけれど。
重圧なんて感じさせないこの背中は、きっと自分が思ってるよりずっとずっと、丈夫で強い。
大きな背中に、身を任せてしまいたい。
耳を当てて、鼓動を感じて。
温かさと肌の感触に、命を感じて。
このままずっと、触れていたい。
貴方の体温を感じていたい。
分けあっていたい。
背中に寄り添ったまま、ずっと。
ずっと。
ずっと。
ずっと。
……ずっと。
たくさんの荷物を抱えるその背中に、もうひとつだけ、荷物を増やしてもいいですか?
だってもう、貴方の背中から離れることなど、出来そうにない。
だから、出来れば、この荷物。
手放さずに、ずっと抱えていて欲しい。
温かい鼓動に触れるひとときの、最大級の幸せを感じながら。
大好きな大切なこの人を、独り占めできるこの瞬間。
誰よりも愛しいこの背中に身を寄せて。
なんで、
こんなに、
幸せなの。
自分はきっと、世界一の幸せ者だ。
***********
小話というより詩のような感じ。
先ほどの講義中、私の前に座った男性の背中が超デカくて、お陰さまで前が見えなくて黒板が写せなくて、しょうがないからこれ書いてました。
書いた話を一瞬で台無しに出来る裏話を披露してみました(・∀・)
意識せずとも自然と目に写ってしまう、大きな背中。
いつも視線の先にある訳は、きっと人より大きく目立つから、という理由なんかではなく。
自分が、その大きな大きな背中を、求めてしまっているから、なのだろう。
人に背を向けることは、彼にとっては危険を伴うことである筈なのに。
それでも、いつも。
当たり前のように、自分の前に、居てくれた。
『忍者』という職業である彼がこういう態度を取ってくれることは、きっととても珍しいこと。自分に簡単に背中を向けてくれるということは、そのとんでもなく珍しい、『信用』を得ているということ。
とてもとても、名誉なこと。
大きな背中は丈夫だから、たくさんの荷物を抱えているのだろう。たくさんの荷物はとても重い筈なのに、そんなことはおくびにも出さず軽々と持ち上げているように見えるけれど。
重圧なんて感じさせないこの背中は、きっと自分が思ってるよりずっとずっと、丈夫で強い。
大きな背中に、身を任せてしまいたい。
耳を当てて、鼓動を感じて。
温かさと肌の感触に、命を感じて。
このままずっと、触れていたい。
貴方の体温を感じていたい。
分けあっていたい。
背中に寄り添ったまま、ずっと。
ずっと。
ずっと。
ずっと。
……ずっと。
たくさんの荷物を抱えるその背中に、もうひとつだけ、荷物を増やしてもいいですか?
だってもう、貴方の背中から離れることなど、出来そうにない。
だから、出来れば、この荷物。
手放さずに、ずっと抱えていて欲しい。
温かい鼓動に触れるひとときの、最大級の幸せを感じながら。
大好きな大切なこの人を、独り占めできるこの瞬間。
誰よりも愛しいこの背中に身を寄せて。
なんで、
こんなに、
幸せなの。
自分はきっと、世界一の幸せ者だ。
***********
小話というより詩のような感じ。
先ほどの講義中、私の前に座った男性の背中が超デカくて、お陰さまで前が見えなくて黒板が写せなくて、しょうがないからこれ書いてました。
書いた話を一瞬で台無しに出来る裏話を披露してみました(・∀・)
PR
「さようなら」
もう、会うことも無いかもしれないけど。
別れの言葉も、その後に続いた小さな小さな呟きも。何でも無いことのように、いつもの表情で、あっさりとファイは言ってのけた。
「風邪に気を付けてね。…君は風邪なんて引きそうに無いけど」
そう言ってにっこりと笑う顔も、腹立たしい程、見慣れたもので。
「……ふざけるなよてめぇ」
向かい合うファイとは正反対に、眉間にくっきりと皺を寄せ、青筋まで浮かべていそうな表情を浮かべながら。舌打ちまでしかねない勢いで悪態をついてしまうのは、致し方ない事だろう。
「別にふざけてはいないけど?」
その態度に腹が立つのだと、一体何度繰り返せば、こいつは理解する事が出来るのだろうか。
「会う気がねぇってことか」
「だって新しい生活が始まったら、黒様だってオレの事考えてる暇なんて無いでしょ?」
ひょうひょうとよく言ってのけるものだと、黒鋼は少し呆れてしまった。
表情はいつもと変わらないけれど。
ガラガラと引いてきた大きなトランクを握る手は、さっきからずっと、小さく震えているくせに。
「人の事を勝手に決めつけるな」
「だってそうなるよ、きっと」
返ってくる言葉はとてもとてもファイらしいもの。その‘らしさ’を、いつかは捨てさせることが出来るのかと、いつも自分は奮闘していたと言うのに。
「……てめぇはいつまで経っても回りが見えないんだな」
最後の最後までこうなのだから、本当に、世話がやける。
「なんのこと?」
「なんでもねぇよ」
忘れられるのが怖くて、自分から永遠の別れを告げる。自己防衛のようなその態度が、どれだけ相手を傷付けるかなど、こいつにわかりはしないのだ。
「……夏だ」
「え、何?」
「夏にまた、帰ってこい」
その言葉は、ファイにはとても予想外なものだったらしく。
「なんで?だって迷惑でしょ?」
信じられない、というように否定してくる言葉を、遮って。
「いいから四の五の言わずに帰ってこい」
命令するように、言いつけた。
「……いいの?」
「だからそう言ってるだろうが」
空港にはたくさんの人だかり。流れ行く人の混沌の中で、逆らえぬ時の流れに身を任せる人々の中の、片隅で。
「夏にまた、会いに来い」
それでも流れに逆らってでも、引き留めなければならないもの。
「……わかった」
相変わらずの笑顔で、それでも白い手の震えが止まったことを確認して。
歩きだしたファイが、人波に呑まれて消えゆくまで、後ろ姿を見送った。
たとえ道を違えたとしても、お互いに変わることは無いと、かたくなに信じて。
―不安なのは、自分も、同じなのだ。
**********
いよいよ明日上京だよ記念小話でした。
もう、会うことも無いかもしれないけど。
別れの言葉も、その後に続いた小さな小さな呟きも。何でも無いことのように、いつもの表情で、あっさりとファイは言ってのけた。
「風邪に気を付けてね。…君は風邪なんて引きそうに無いけど」
そう言ってにっこりと笑う顔も、腹立たしい程、見慣れたもので。
「……ふざけるなよてめぇ」
向かい合うファイとは正反対に、眉間にくっきりと皺を寄せ、青筋まで浮かべていそうな表情を浮かべながら。舌打ちまでしかねない勢いで悪態をついてしまうのは、致し方ない事だろう。
「別にふざけてはいないけど?」
その態度に腹が立つのだと、一体何度繰り返せば、こいつは理解する事が出来るのだろうか。
「会う気がねぇってことか」
「だって新しい生活が始まったら、黒様だってオレの事考えてる暇なんて無いでしょ?」
ひょうひょうとよく言ってのけるものだと、黒鋼は少し呆れてしまった。
表情はいつもと変わらないけれど。
ガラガラと引いてきた大きなトランクを握る手は、さっきからずっと、小さく震えているくせに。
「人の事を勝手に決めつけるな」
「だってそうなるよ、きっと」
返ってくる言葉はとてもとてもファイらしいもの。その‘らしさ’を、いつかは捨てさせることが出来るのかと、いつも自分は奮闘していたと言うのに。
「……てめぇはいつまで経っても回りが見えないんだな」
最後の最後までこうなのだから、本当に、世話がやける。
「なんのこと?」
「なんでもねぇよ」
忘れられるのが怖くて、自分から永遠の別れを告げる。自己防衛のようなその態度が、どれだけ相手を傷付けるかなど、こいつにわかりはしないのだ。
「……夏だ」
「え、何?」
「夏にまた、帰ってこい」
その言葉は、ファイにはとても予想外なものだったらしく。
「なんで?だって迷惑でしょ?」
信じられない、というように否定してくる言葉を、遮って。
「いいから四の五の言わずに帰ってこい」
命令するように、言いつけた。
「……いいの?」
「だからそう言ってるだろうが」
空港にはたくさんの人だかり。流れ行く人の混沌の中で、逆らえぬ時の流れに身を任せる人々の中の、片隅で。
「夏にまた、会いに来い」
それでも流れに逆らってでも、引き留めなければならないもの。
「……わかった」
相変わらずの笑顔で、それでも白い手の震えが止まったことを確認して。
歩きだしたファイが、人波に呑まれて消えゆくまで、後ろ姿を見送った。
たとえ道を違えたとしても、お互いに変わることは無いと、かたくなに信じて。
―不安なのは、自分も、同じなのだ。
**********
いよいよ明日上京だよ記念小話でした。
内容が内容なのでワンクッション。
ご注意!!
暗い話…なのはいつものことですが(…)、それに拍車をかけてというかなんというか、救いようのない話になってます。
しかも死にネタちっくです。
さらに、ファイさんだけじゃなく黒鋼さんまで病んでます。
原作のキャラなど跡形もありません。
ついでに言いますと、若干グロい表現…とまではいかないですが、血の描写があります。
苦手な方はくれぐれもご注意下さい。
大丈夫な方は、続きよりどうぞ。
ご注意!!
暗い話…なのはいつものことですが(…)、それに拍車をかけてというかなんというか、救いようのない話になってます。
しかも死にネタちっくです。
さらに、ファイさんだけじゃなく黒鋼さんまで病んでます。
原作のキャラなど跡形もありません。
ついでに言いますと、若干グロい表現…とまではいかないですが、血の描写があります。
苦手な方はくれぐれもご注意下さい。
大丈夫な方は、続きよりどうぞ。
「…、もう、いやだ、なにもかも、ぜんぶ、
きえてしまえばいいのに!」
金の糸に絡み付く十の指。
同時に世界を遮断するように塞がれた両の耳。
吐かれる言葉はまるで血反吐のよう。
「……、はぁっ」
息をすることさえ困難で。
吐くものと吸うものの区別もつかず。
震える手が伸びる先には、一つの小箱。
「今はやめとけ」
しかしそれには届かず、伸ばす手は大きな手に阻まれた。
わななく瞳と震える唇。
縋るものを断たれた手はカタカタと鳴る。
「その状態で煙草は吸うな」
震える腕を縛り付けたまま。
その腕をこの身に引きずり寄せ。
細い体をきつく、きつく、抱き締める。
「落ち着け。
おまえが吸うものはこれじゃない。
ちゃんと、ここの空気を吸え。
……息を、しろ。」
静かな声。
じんわりと体に染み込む低い声。
感じるのは暖かな体温、そして命を刻む音。
薄暗くて狭いコンクリートの箱の片隅で。
しばらくして聞こえてきたものは。
かすかに響く、小さな泣き声。
******
中途半端な終わり方で申し訳ない。
こんな話を構想中です、私の精神が疑われそう(笑)(大丈夫です毎日無駄に元気です!)(※聞いてない)。
設定は決まったから、拍手お礼書き終わったら書きはじめようと思います。
あ、熱は一晩寝たら無事に下がりました。弱いのか強いのかよくわからん構造していますこの体。
見せかけだけは綺麗なくせに
本当は
何一つ確かなものなんてない嘘だらけなこの世界
この世界で確かなものは
君がくれる
短い返事
そっけない相槌
たったこれだけ
君が相槌をくれることが
オレが存在する
たったひとつの
証なんだ
本当は
何一つ確かなものなんてない嘘だらけなこの世界
この世界で確かなものは
君がくれる
短い返事
そっけない相槌
たったこれだけ
君が相槌をくれることが
オレが存在する
たったひとつの
証なんだ